「作った野菜を売って暮らす」を考え始めたら、最初に知るべきは栽培技術ではなく商流(お金と野菜の流れ)です。数字で見ると、その構造がよくわかります。
生産者の手取りは小売価格の45.5%
農林水産省の食品流通段階別価格形成調査(2022年度)によると、青果物の小売価格に占める生産者受取価格は45.5%。残りの54.5%は集出荷・卸・小売の流通経費です。200円のピーマンなら、農家の手取りは約91円という計算です。
王道ルート: JA→卸売市場→スーパー
国産青果物の7〜8割は卸売市場を経由します。JA出荷は全量を引き取ってもらえて出荷作業も分業できる一方、販売価格の20〜30%程度が手数料・経費として引かれ、価格の決定権は市場にあります。
中抜きの流れは進んでいる
JA経由の金額シェアは2012年度に50%を割り、直売所・契約栽培・産直ECなど市場を通さない流通が拡大しています。直売所の年間販売額は約1.1兆円(2022年度)と、農家が消費者に直接売る最大のチャネルに育っています。
「高く売る」より「どこで売るか」
同じ野菜でも、チャネルによって手取り率は10%〜85%まで変わります。小さく始めるなら、価格決定権のある直売所や直販から試すのが定石です。次の記事で、チャネル別の手数料を比較しています。