野菜の育て方一覧 / 葉大根
葉大根の育て方
難易度★☆☆ ・ 初収穫まで約25〜40日 ・ プランター可 ・ 植え付け適期 3月・4月・5月・9月・10月

葉大根は、根を太らせず葉を食べるために選抜されたダイコンです。25〜40日で収穫できる生育の早さと、深さ15cmの浅い容器でも育つ手軽さから、他の野菜の合間に差し込みやすい品目です。根を太らせる大根と違って間引きをほとんどしないため、まき方も収穫の考え方も変わります。虫がつきやすいアブラナ科なので、防虫ネットの有無が結果を大きく左右します。
葉大根の栽培カレンダー
| 品目 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10(今月) | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 葉大根 | ◯ | ◎ | ◎ | ● | ● | ◯ | ◎ | ● | ● |
中間地(関東平野部)を基準にした目安です。春まきは寒冷地が約1ヶ月遅く暖地が約1ヶ月早く、秋まきは逆に寒冷地が約1ヶ月早く暖地が約1ヶ月遅くなります。品種・その年の天候で前後します。
葉大根の育て方 初心者が最初におさえる3つのポイント
1つめは密植のまま育てること。葉を採るのが目的なので、根を太らせる大根のように広く間隔を取る必要はありません。株間3〜5cmの密植で構いません。
2つめは種まきと同時に防虫ネットをかけること。アブラナ科で、キスジノミハムシやアオムシがつきます。葉そのものを食べる品目なので、食害が直接の損失になります。
3つめは採り遅れないこと。草丈20〜25cmが目安です。育ちすぎると葉に硬い毛が目立ち、口当たりが悪くなります。高温期は生育が速く適期が短くなるので、早めに採ってください。
葉大根の品種と種まき時期の選び方
「葉大根」として売られている葉採り用の品種を選びます。根も少し太りますが、主目的は葉です。かいわれ大根は同じダイコンでも、発芽直後の幼苗を食べる別の栽培形態です。
種まき適期は温暖地で3〜5月と9〜10月が中心です。生育期間が短いので、真夏と真冬を避ければ年に何度もまけます。
秋まきのほうが虫の活動が落ち着いてくるぶん育てやすくなります。ただし初秋はまだ虫が活発なので、播種直後からのネットは必要です。気温が下がる晩秋まきなら、被害はさらに減ります。
葉大根のプランターのサイズと種まきのやり方
深さ15cm以上あれば十分です。根を太らせないので、大根のような深い容器は必要ありません。幅60〜65cmの標準的なプランターで20株以上まけます。
すじまきで種を1cm間隔ほどに落とし、覆土は1cm程度。条間は15cmあけます。まいた後はたっぷり水を与え、発芽まで表土を乾かさないようにしてください。
1cm間隔でまいた場合は、本葉が出るころまでに順次間引いて株間3〜5cmにします。最初から3cmほどの間隔で点まきすれば、間引きはほとんど不要になります。間引き菜も食べられますが、種袋に食用不可の表示がある場合は避けてください。
葉大根が育たない・葉が硬くなる原因
葉が硬く毛羽立つ主な原因は収穫遅れですが、高温や水切れでも硬くなりやすくなります。草丈20〜25cmを目安に、乾燥させないよう管理しながらこまめに様子を見てください。
葉が黄色くなる場合は、密植しすぎて株元が蒸れているか、水切れか、日照不足が考えられます。密植で育てる品目ですが、詰まりすぎたら軽く間引いて風を通します。
生育がそろわないのは、まいたときの覆土の厚さがばらついたか、発芽までに乾かしたことが原因になりやすいでしょう。まく深さを一定にし、発芽まで表土を乾かさないことで揃いが良くなります。
葉大根の水やりと日常管理
発芽までは乾かさないことが最優先です。その後は表土が乾いたらたっぷり与えます。回数は天候や容器で変わるので、決めうちにせず土の状態で判断してください。
密植で育てるため株元が蒸れやすくなります。水は株元に与え、葉を濡らしすぎないようにすると病気の予防になります。
生育期間が短いので追肥はほとんど不要です。元肥入りの培養土を使っていれば、そのまま収穫まで持っていけます。
葉大根の虫食いを防ぐ方法
キスジノミハムシは葉に小さな穴を無数に開ける黒い甲虫で、葉大根では最も多い被害です。アオムシやコナガも葉を食べます。
播種と同時に防虫ネットをかけ、裾を土で押さえるか埋めてください。隙間があると入られます。トンネル支柱を使い、葉がネットに触れない高さを確保するとネット越しの食害も防げます。
生育期間が短いので、最初にネットをかけておけば収穫まで持ち込めることが多い品目です。逆にネットなしだと、葉が穴だらけになって食べる部分が減ります。
葉大根と他の大根との違い
青首大根などの根を食べる大根は、根を太らせるために深い土と広い株間が必要で、収穫まで60〜90日かかります。葉大根は葉が目的なので、浅い容器で密植でき、25〜40日で穫れます。
かいわれ大根は、発芽直後の幼苗を食べる別の栽培形態です。容器と水だけで数日で収穫でき、葉大根とは育て方も期間もまったく違います。
同じダイコンでも、何を食べるかで栽培方法が変わります。種袋に「葉大根」「葉取り用」と書かれているものを選べば間違いありません。
葉大根の連作障害と輪作
アブラナ科です。大根、小松菜、カブ、水菜、チンゲンサイも同じ科なので、続けて作らないようにします。連作すると根こぶ病のリスクが上がります。
根こぶ病の菌は土中で長く生き残るため、発生した場所ではアブラナ科の作付けを長く避けてください。排水改善と酸度矯正も併せて行います。
生育期間が短いため他の野菜の合間に差し込みやすい一方、アブラナ科が連続しやすいという落とし穴もあります。作付け順を確認してから使ってください。
葉大根を長く収穫するずらしまき
収穫適期の幅が数日と短いため、一度にまくと食べ切れないうちに硬くなります。1〜2週間ずらして少量ずつまくと、柔らかい状態を長く食べられます。
容器を2つ用意して交互にまく方法が扱いやすいでしょう。生育期間が短いので、1つ目を収穫したら土を替えて次をまくサイクルが組めます。
秋まきは気温が下がるにつれて生育がゆるやかになり、収穫適期の幅も広がります。春より余裕を持って収穫できるので、まく間隔は季節で変えて構いません。
葉大根の収穫時期と採り方
草丈20〜25cmで株ごと抜き取ります。密植で育てているので、必要なぶんだけ間引くように抜いていくと、残りが少しずつ大きくなります。
小さく育った根も一緒に食べられます。葉と根で食感が違うので、切り分けて別々に使うと無駄がありません。
適期の幅が数日と短いので、少しずつ時期をずらしてまくと柔らかい状態を長く食べられます。生育が早いぶん、こまめに様子を見てください。
葉大根を他の野菜の合間に使う
25〜40日で穫れる生育の早さは、他の野菜の作付けの合間を埋めるのに向いています。夏野菜を片づけた後から秋の作付けまでの短い期間にも収まります。
浅い容器で育つので、空いたプランターに差し込むように使えます。土量が少なくて済むぶん、置き場所の自由度も高くなります。
ただしアブラナ科なので、前後の作付けを確認してください。合間に差し込みやすい一方で、アブラナ科が連続しやすいという落とし穴があります。
葉大根の保存と食べ方
若い葉は柔らかく、炒め物や浅漬けに向きます。育ちすぎる前に採ることが味の決め手です。硬くなった葉は加熱してもざらつきが残ります。
採ったらすぐ洗って水気を切ります。刻んで塩もみしたものは清潔な容器に入れて必ず冷蔵し、数日で食べ切ってください(塩もみは常温保存の方法ではありません)。
刻んで炒め、じゃこや醤油で味付けするとふりかけになります。ご飯に混ぜても使えるので、まとまって採れたときの消費方法として便利です。
味噌汁の具にもでき、大根の葉らしい風味が出ます。若いうちなら生のまま刻んでサラダに混ぜても食べられます。