野菜の育て方一覧 / チンゲンサイ
チンゲンサイの育て方
難易度★☆☆ ・ 初収穫まで約40〜60日 ・ プランター可 ・ 植え付け適期 4月・5月・8月・9月・10月

チンゲンサイは、株元がぷっくりふくらむ独特の形が持ち味の中国野菜です。生育が早く、40〜60日で収穫できます。この品目で結果を分けるのは株間の取り方で、詰めて植えると軸が太らず葉だけが立ち上がってしまいます。逆に十分な間隔を確保できれば、市販品のような形に育ちます。もうひとつ、株元がふくらむ構造ゆえの水やりの注意点もあります。生育適温の幅が広く、春と秋の年2回作れるのも扱いやすい点です。このページでは、その2点を中心にまとめます。
チンゲンサイの栽培カレンダー
| 品目 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10(今月) | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| チンゲンサイ | ◯ | ◯ | ● | ● | ◯ | ◯ | ◎ | ● | ● |
中間地(関東平野部)を基準にした目安です。春まきは寒冷地が約1ヶ月遅く暖地が約1ヶ月早く、秋まきは逆に寒冷地が約1ヶ月早く暖地が約1ヶ月遅くなります。品種・その年の天候で前後します。
チンゲンサイの育て方 初心者が最初におさえる3つのポイント
1つめは株間を十分にあけること。株元がふくらむ形に育つため、混み合うと軸が太らず葉だけが立ち上がります。標準サイズなら15〜20cm、ミニ種でも10cmは確保してください。
2つめは株元に水を溜めないこと。株の中心がくぼんだ構造なので、そこに水が溜まると腐りやすくなります。水は株の中心を狙わず、周囲の土に与えてください。
3つめは種まきと同時に防虫ネットをかけること。アブラナ科で虫がつきやすく、しかも株元がふくらむ構造上、中心部に潜り込まれると取り除きにくくなります。
チンゲンサイの品種と種まき時期
標準サイズと、プランター向けのミニチンゲンサイがあります。ミニ種は株間10cm程度で育てられ、収穫までも早いので容器栽培に向きます。まず育ててみるならミニ種が扱いやすいでしょう。
種まき適期は温暖地で4〜5月と8〜10月が中心です。生育適温は15〜25℃で、真夏と真冬は避けます。秋まきのほうが虫が減り、生育も安定します。
春まきは、低温に一定期間当たった後に気温が上がるととう立ちすることがあります。早まきしすぎないよう、袋の適期表示を確認してください。
チンゲンサイのプランターのサイズと種まきのやり方
深さ15cm以上、幅60〜65cmの標準的なプランターで、標準サイズなら4〜5株、ミニ種なら6〜8株が目安です。株数は容器の面積と株間から決まるので、間隔を優先してください。
すじまきか点まきで、覆土は1cm程度。点まきなら最初から目標の株間で3〜4粒ずつまき、最終的に1株にします。すじまきの場合は段階的に間引いて目標の間隔に近づけます。
まいた後はたっぷり水を与え、発芽まで表土を乾かさないようにします。用土は市販の野菜用培養土で問題ありません。
チンゲンサイの間引きと株間の取り方
間引きは早めに済ませるのがコツです。株元がふくらみ始めてから間引くと、残す株の根を動かしてしまいます。本葉が2〜3枚のうちに目標の株間に近づけてください。
標準サイズは最終株間15〜20cm、ミニ種は10cm前後。詰めて植えると、株が上に伸びるだけで軸が太らず、チンゲンサイらしい形になりません。
間引き菜は柔らかく、そのまま食べられます。株元がふくらむ前の若い株なので、葉物として炒め物や汁物に使えます。
チンゲンサイを畑・地植えで育てる場合
植え付けの2週間前に酸度を調整し、1週間前に堆肥と元肥を入れて耕します。太くなるのは主に地上部の葉柄なので、排水性と保水性を整えたうえで、株間・日照・水分・肥料を確保することが肥大につながります。
条間20〜30cm、最終株間15〜20cmを確保します。地植えではプランターより大きく育つので、株間を詰めると日照と風通しの両方が不足します。
黒マルチを張ると地温の確保と泥はねの防止になります。株元がくぼんだ形をしているため、泥はねを防ぐと収穫後に洗う手間もかなり減ります。
チンゲンサイの水やりと株元の管理
水は株の中心ではなく、周囲の土に与えます。株元のくぼみに水が溜まると、そこから腐ることがあります。この点は、株元がふくらまない葉物との大きな違いです。
乾燥させると葉が硬くなるので、表土が乾いたら鉢底から流れるまでたっぷり与えてください。回数は天候や容器で変わるため、決めうちにせず土の状態で判断します。
株が大きくなると葉が広がって株元が見えにくくなります。ときどき葉を持ち上げて、株元が蒸れていないか、虫がいないかを確認してください。
チンゲンサイのとう立ちと軸が太らない原因
軸が太らない主な原因は株間の不足です。次に多いのが日照不足で、光が足りないと株が徒長して上に伸びます。日当たりの良い場所に置いてください。
とう立ちは、低温に一定期間当たった後に気温が上がると起きます。春まきに多く、中心から花茎が伸びて軸が硬くなります。春は保温して生育を進めるか、とう立ちの心配が少ない秋まきを選ぶほうが安定します。
収穫が遅れても軸が硬くなります。草丈20cm前後、株元がふくらんだら収穫どきです。大きくしても味は良くなりません。
チンゲンサイにつく病害虫と対策
アオムシ、コナガ、キスジノミハムシがつきます。株元がふくらむ構造上、虫が中心部に潜り込むと取り除きにくく、洗うときにも苦労します。入れないことが最善の対策です。
播種と同時に防虫ネットをかけ、裾を土で押さえるか埋めてください。葉に触れない高さを確保すると、ネット越しの食害も防げます。
軟腐病は株元が水浸状に腐り、悪臭を放ちます。多湿と過密で発生するので、株間の確保と株元への水やりが予防になります。発病した株は早めに抜き取ってください。
チンゲンサイの連作障害と輪作
アブラナ科です。小松菜、水菜、カブ、ラディッシュも同じ科なので、続けて作らないようにします。連作すると根こぶ病が出やすくなります。
根こぶ病の菌は土中で長く残るため、発生した畑ではアブラナ科の作付けを長く避けてください。酸度の矯正、排水の改善、抵抗性品種の利用、汚染した土を持ち出さないことを組み合わせます。
プランターでは培養土の入れ替えが簡単な対策になります。ただし病原体は容器や鉢底石にも残るため、発生した後は容器を洗い、鉢底材も交換してから新しい土を入れてください。
チンゲンサイのミニ種と標準種の使い分け
ミニチンゲンサイは株間10cm程度で育てられ、標準種より早く収穫できます。プランターの限られた面積でも株数を確保しやすく、1株を1回の料理で使い切れるサイズになるのが利点です。
標準種は株間15〜20cmが必要で、そのぶん1株が大きく育ちます。まとめて調理する場合や、株元の太い軸を楽しみたい場合に向きます。
基本的な育て方は共通しますが、株間・収穫サイズ・適した作型・暑さ寒さへの強さは品種ごとに違います。種袋の記載を確認したうえで、容器の大きさと使い方から選ぶと迷いません。
チンゲンサイの収穫時期と保存・食べ方
草丈20cm前後で株元がふくらんだら収穫です。根ごと抜くか、株元にハサミを入れます。生育が早いので適期を逃さないよう、こまめに様子を見てください。
株元に土が入りやすいので、縦に切り込みを入れて広げながら流水で洗います。この一手間を省くと、食べたときにじゃりっとします。
加熱しても食感が残るのが持ち味です。炒めるときは強火で短時間に。軸と葉で火の通りが違うので、軸から先に入れると仕上がりが揃います。保存は湿らせた紙に包んで冷蔵し、数日で食べ切ってください。