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野菜の育て方一覧 / 水菜

水菜の育て方

難易度★☆☆ ・ 初収穫まで約30〜50日 ・ プランター可 ・ 植え付け適期 3月・4月・8月・9月・10月

水菜の写真
写真: Wikimedia Commons / Uo3rt / CC BY-SA 4.0

水菜は、同じ種でも株間の取り方ひとつで仕上がりが変わる、めずらしい品目です。5cm間隔で育てればサラダ用の小株、20cm以上あければ鍋用の大株になります。まく前にどちらで使うかを決めておくと、間引きの判断で迷いません。生育も早く丈夫で、秋まきなら霜に当たって甘みも増します。京都の伝統野菜として知られますが、いまは全国で通年出回り、家庭菜園でも育てやすい品目として定着しています。このページでは、用途別の育て方と、この品目で起きやすい株元の蒸れへの対処をまとめます。

水菜の栽培カレンダー

地域
品目ごとの植え付け時期と収穫時期
品目12345678910(今月)1112
水菜●◯◎●●●◯◎◎●●
◯ 植えどき● 収穫できるころ◎ 両方

中間地(関東平野部)を基準にした目安です。春まきは寒冷地が約1ヶ月遅く暖地が約1ヶ月早く、秋まきは逆に寒冷地が約1ヶ月早く暖地が約1ヶ月遅くなります。品種・その年の天候で前後します。

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水菜の育て方 初心者が最初におさえる3つのポイント

1つめは、まく前に用途を決めること。サラダ用の小株どりか、鍋用の大株どりかで最終的な株間が4倍近く変わります。途中から変更しにくいので、最初に決めてしまうのが確実です。

2つめは株元を蒸らさないこと。水菜は葉が細かく分かれて重なるため、混み合うと内部の風が通らず、株元から傷みます。混んできたら思い切って間引いてください。

3つめは種まきと同時に防虫ネットをかけること。アブラナ科なのでアオムシやコナガ、キスジノミハムシがつきます。葉が細かいぶん虫を見つけにくいので、入れないほうが確実です。

水菜の品種と種まき時期の選び方

サラダ用の小株どりに向く品種と、鍋用の大株どりに向く品種があります。プランターなら小株どりが扱いやすく、収穫までも早くなります。京みず菜系が入手しやすい定番です。

種まき適期は温暖地で3〜4月と8〜10月が中心です。秋まきのほうが虫が減り、寒さに当たって甘みが増すので、初めてなら秋まきが安定します。春まきは気温上昇でとう立ちしやすくなります。

生育が早く丈夫な品目なので、時期を大きく外さなければ発芽も生育も揃いやすいほうです。少量ずつ時期をずらしてまくと、収穫が集中せず使い切りやすくなります。

水菜のプランターのサイズと種まきのやり方

小株どりなら深さ15cm以上のプランターで10株ほど。大株どりにする場合は深さ20cm以上で、標準的な65cmプランターに2〜3株が限度です。用途によって必要な容器と株数が変わります。

すじまきで種を1〜2cm間隔に落とし、覆土は1cm程度。条間は15〜20cmあけます。まいた後はたっぷり水を与え、発芽まで表土を乾かさないようにします。

用土は市販の野菜用培養土で問題ありません。プランターでも防虫ネットは有効なので、支柱を数本立ててトンネル状にかけると葉に触れずに済みます。

水菜の間引きと用途別の株間

サラダ用の小株どりは、最終株間5cm前後にします。若い葉を柔らかいうちに収穫する使い方なので、株を大きくする必要がありません。間引き菜もそのまま食べられます。

鍋用の大株どりは、最終株間を20〜30cmと大きくあけます。株が横に広がって育つため、詰めると葉が重なって蒸れます。同じ種でも、この間隔の違いで仕上がりがまったく変わります。

どちらの場合も、間引きは段階的に行います。発芽後に混み合ったところを抜き、本葉が出てから目標の株間に近づけていきます。一度に抜きすぎると土が動いて残した株の根を傷めます。

水菜の水やりと株元を蒸らさない管理

水は株元に与え、葉の上から大量にかけないようにします。葉が細かく重なっているため、上からかけると内部が乾きにくく、蒸れの原因になります。表土が乾いたら鉢底から流れるまでたっぷり与えてください。

回数は天候や容器の大きさで変わります。晴天が続く時期のプランターは毎日必要になることもあるので、頻度を決めうちにせず土の乾きで判断します。

梅雨時や秋の長雨のあとは、株元を覗いて傷んだ葉がないか確認してください。傷んだ葉は早めに取り除くと、そこから広がるのを防げます。

水菜にとう立ち・葉が硬くなる原因

水菜のとう立ちは、生育初期の低温で花芽ができ、その後の高温と長日で花茎が伸びて起こります。春まきで起きやすいのはこのためです。こうなると葉が硬くなり、味も落ちます。春まきは適期の幅が短いので、収穫を遅らせないことが対策になります。

葉が硬くなるもうひとつの原因は、収穫が遅れて株が大きくなりすぎたことです。小株どりのつもりで育てて放置すると、大株どりのサイズまで育って食感が変わります。

とう立ちした水菜の花茎は、つぼみのうちならおひたしや炒め物に使えます。ただしこれは食用として育てた水菜の話で、観賞用の植物や、食用として管理していないものには当てはめないでください。失敗と考えず別の収穫に切り替えれば無駄になりません。

水菜につく病害虫と対策

アオムシ、コナガ、キスジノミハムシがつきます。葉が細かく分かれているぶん虫を見つけにくく、気づいたときには数が増えていることがあります。播種と同時の防虫ネットが最も確実です。

ネットは裾を土で押さえるか埋めるところまでやってください。隙間があると入られます。土の中にいた成虫にはネットが効かないので、連作した場所では土の入れ替えも検討します。

過密と多湿が重なると株元が傷みます。間引きで風を通し、水は株元に与えることが病気の予防になります。農薬を使う場合は、ラベルの適用作物欄に水菜(またはそれを含む作物群)が記載されている製品を規定どおりに使ってください。

水菜の連作障害と輪作

アブラナ科です。小松菜、カブ、チンゲンサイ、ラディッシュも同じ科なので、続けて作らないようにします。連作すると根こぶ病のリスクが上がります。

根こぶ病の菌は土中で長く生き残るため、発生した場所ではアブラナ科の作付けを長く避けてください。排水の改善、酸度の矯正、抵抗性品種の利用を組み合わせます。

プランターでは培養土を全量入れ替えるのが最も簡単です。生育期間が短いので、土を替えれば同じ容器で年に複数回作れます。

水菜を繰り返し収穫する外葉かき取り

小株どりの場合、株ごと抜かずに外葉から摘み取れば、中心から新しい葉が伸びて繰り返し収穫できます。1株から数回穫れるので、少量ずつ使いたい家庭には向いた採り方です。

外葉を摘むときは、株の中心にある成長点を残すことが条件です。中心まで刈ってしまうと再生しません。常に内側に若い葉が数枚ある状態を保ってください。

一度に大量に必要なら株ごと収穫するほうが効率的です。鍋に使うのか、日々のサラダに少しずつ使うのかで、採り方を選び分けるとよいでしょう。

水菜の収穫時期と保存・食べ方

小株どりは草丈20〜25cmで株ごと収穫するか、外葉から摘み取ります。外葉かき取りにすれば中心から新しい葉が伸びるので、繰り返し収穫できます。大株どりは霜に当たってからのほうが甘くなります。

シャキシャキした食感が持ち味なので、収穫後は冷水に数分さらしてから水気を切ると立ち上がります。生のままサラダに、加熱するなら煮すぎないのがコツです。

鍋に入れるときは食べる直前に加えると食感が残ります。保存は湿らせた紙に包んで冷蔵し、数日で食べ切る前提で必要なぶんだけ収穫するのがいちばんおいしい食べ方です。

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