果物の育て方一覧 / リンゴ
リンゴの育て方
難易度: やや難しい ・ 糖度 12〜16度(目安) ・ 初収穫まで3〜5年 ・ 鉢植え可 ・ 受粉樹が必要 ・ 植えどき 2月・3月・11月・12月
リンゴ(りんご)は落葉果樹に分類される果物で、難易度は「少し手がかかる」。涼しい地域なら庭でも本格的な実がなる。矮性台木の苗なら鉢植えで2〜3年で結実。糖度の目安は12〜16度で、品種によって差があり、ふじなら14〜16度まで狙えます。中間地では2月・3月・11月・12月に植え付け、初収穫までの目安は3〜5年、収穫は8月・9月・10月・11月です。受粉樹が必要ので、苗木を選ぶ前に本数を決めておきます。このページでは、品種の選び方から植え付け・水やり・肥料・剪定・受粉・病害虫・収穫までを、リンゴに固有の数字と時期でまとめています。
リンゴの栽培カレンダー
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9(今月) | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| リンゴ | ◯ | ◯ | ● | ● | ● | ◎ | ◯ |
◯ 植え付け● 収穫◎ 両方枠線=今月
中間地(関東平野部)基準の目安。植え付け2月・3月・11月・12月、収穫8月・9月・10月・11月。寒冷地は春の作業が遅く、暖地は早くなります。
リンゴの品種と植え付け時期
同じリンゴでも、品種で糖度・収穫時期・耐寒性が変わり、植え付け適期もずれます。落葉期(休眠期)に植えるのが基本で、寒冷地は厳寒期を避けて春寄りにします。
| 品種 | 糖度(目安) | 植え付け適期 | 収穫時期 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ふじ | 14〜16度 | 2月・3月・11月・12月 | 10月・11月 | 世界で最も生産される晩生種。蜜が入り貯蔵性が高い。受粉樹が必要 |
| つがる | 12〜14度 | 2月・3月・11月・12月 | 8月・9月 | 早生の定番。酸味が少なく食べやすい。ふじの受粉樹として相性が良い |
| 王林 | 13〜15度 | 2月・3月・11月・12月 | 10月・11月 | 黄緑皮で香りが強く酸味が少ない。ふじと相互に受粉できる |
| アルプス乙女 | 12〜15度 | 2月・3月・11月・12月 | 10月 | ピンポン玉大のミニリンゴ。自家結実性があり1本でも実がつく。鉢植え向き |
| シナノゴールド | 13〜15度 | 2月・3月・11月・12月 | 10月・11月 | 黄色皮で甘酸のバランスが良い。日持ちする。受粉樹が必要 |
品種ごとの植え付け・収穫の時期
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9(今月) | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ふじ | ◯ | ◯ | ● | ◎ | ◯ | |||||||
| つがる | ◯ | ◯ | ● | ● | ◯ | ◯ | ||||||
| 王林 | ◯ | ◯ | ● | ◎ | ◯ | |||||||
| アルプス乙女 | ◯ | ◯ | ● | ◯ | ◯ | |||||||
| シナノゴールド | ◯ | ◯ | ● | ◎ | ◯ |
◯ 植え付け● 収穫◎ 両方枠線=今月
リンゴの品種の選び方 糖度・受粉・地域で決める
家庭では矮性台木(M9・M26など)に接いだ苗を選びます。普通の台木は5m以上になり、結実まで5年以上かかります。1本で実をならせたいならアルプス乙女(ミニリンゴ・自家結実性あり)。大玉なら、ふじ・つがる・王林など相性の良い2品種を組み合わせます(同じ品種同士や親子関係の品種は受粉しません)。暖地は着色が悪いので黄色系の王林・シナノゴールドが向きます。
リンゴが露地で無理なく育つのは寒冷地・中間地です。1日6時間以上の直射日光が必要で、鉢植えでも実がなります。
リンゴの植え付け時期と植え方
落葉期の11〜12月か2〜3月に植えます。冷涼な気候を好み、夏の高温多湿が苦手です。風通しと日当たりの良い場所に、水はけを確保して植えます。矮性台木の苗は根が浅く倒れやすいので、支柱を必ず立て、接ぎ木部分を地上に出します。地植えは2品種を3m以内に。植え付け時に主幹を70cmで切り戻します。
リンゴの水やり 活着まで・夏・休眠期
地植えは根づいた後はほぼ雨で足ります。矮性台木は根が浅いので、夏の乾燥が続くときは週1回たっぷり。鉢植えは春から秋は毎朝、冬は乾いたら。実の肥大期(6〜8月)の水切れは実の小型化と落果につながります。
リンゴの肥料 元肥・追肥・お礼肥の時期
11〜12月に元肥、6月に追肥、収穫後にお礼肥。窒素が多いと徒長して花芽がつかず、病気も出やすくなります。リン酸・カリ多めの果樹用肥料を、野菜の半分程度の量で。鉢植えは3月と6月の置き肥で足ります。
リンゴの剪定 時期と残す枝
12〜2月に行います。リンゴは短い枝(短果枝)の先に花芽をつけ、長い徒長枝には実がつきません。徒長枝を間引き、短果枝を残します。矮性台木では主幹を中心に細い側枝を放射状に出す「細型紡錘形」にすると、樹高2〜2.5mで収穫できます。夏(6〜7月)に徒長枝を水平に誘引すると花芽がつきやすくなります。
リンゴの受粉と実つき 受粉樹が必要
ほとんどの品種は自家不和合性で、開花期の重なる別品種の花粉が必要です。4〜5月の開花期に受粉樹の花粉を筆でつける人工授粉をすると結実が確実です。実は1つの花そう(5〜6個の花)から中心の1つだけを残し、他は摘果します。さらに葉40〜50枚に実1個まで減らすと大玉になり、隔年結果を防げます。
リンゴの病害虫 必ず出るものと対策
病害虫が最も多い果樹です。病気は黒星病・うどんこ病・斑点落葉病・褐斑病。虫はアブラムシ・ハマキムシ・シンクイムシ(実の中に入る)・カミキリムシ。家庭では6月の摘果後に袋かけをすると、シンクイムシと病気の大半を防げます。芽吹き前の3月に石灰硫黄合剤を散布するのが基本の防除です。
リンゴの収穫時期と糖度を上げるコツ
品種ごとの収穫期(つがる9月、ふじ・王林10月末〜11月)に、実の地色が緑から黄色に変わり、軽く持ち上げて上にひねると簡単に取れる状態で収穫します。ふじは霜に1〜2回当てると蜜が入ります。日当たりの良い外側の実から順に、数回に分けて採ると全体の糖度が揃います。
リンゴの育て方 鉢植え・プランターのサイズと植え替え
矮性台木の苗なら12号以上の大鉢で結実します。用土は赤玉土7:腐葉土3。2品種を隣に並べて受粉させます。3年に1回、冬に根を整理して植え替え。鉢植えは夏の暑さで弱りやすいので、午後に日陰になる場所へ移動できるのが地植えに無い利点です。
リンゴが実がならない・よくある失敗
1本だけ植えて実がつかない(受粉樹が無い)、普通台木の苗で巨大化して収穫できない、袋かけをせずに虫食いと病気で全滅、が三大失敗です。暖地で赤い品種を植えて色がつかないのもよくあります。若木に実をならせすぎると翌年から実がつかなくなるので、3年目までは数個に留めます。
リンゴの保存と食べ方
収穫後は新聞紙に包んでポリ袋に入れ、冷蔵で1〜2か月。ふじは3か月持ちます。自家栽培の実は蜜入りや小玉が混ざるので、小玉や傷ものは焼きリンゴやコンポート、ジャムに。皮ごと食べるならアルプス乙女が最適で、そのまま丸かじりできます。
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