果物の育て方一覧 / カキ
カキの育て方
難易度: ふつう ・ 糖度 14〜20度(目安) ・ 初収穫まで4〜6年 ・ 鉢植え可 ・ 1本で実がなる ・ 植えどき 2月・3月・11月・12月
カキ(かき)は落葉果樹に分類される果物で、難易度は「簡単〜ふつう」。手間が少なく樹が長生きする。完全甘柿を選べば渋抜きなしで木の上で甘くなる。糖度の目安は14〜20度で、品種によって差があり、太秋(たいしゅう)なら16〜19度まで狙えます。中間地では2月・3月・11月・12月に植え付け、初収穫までの目安は4〜6年、収穫は10月・11月です。1本で実がなるので、苗木を選ぶ前に本数を決めておきます。このページでは、品種の選び方から植え付け・水やり・肥料・剪定・受粉・病害虫・収穫までを、カキに固有の数字と時期でまとめています。
カキの栽培カレンダー
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9(今月) | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| カキ | ◯ | ◯ | ● | ◎ | ◯ |
◯ 植え付け● 収穫◎ 両方枠線=今月
中間地(関東平野部)基準の目安。植え付け2月・3月・11月・12月、収穫10月・11月。寒冷地は春の作業が遅く、暖地は早くなります。
カキの品種と植え付け時期
同じカキでも、品種で糖度・収穫時期・耐寒性が変わり、植え付け適期もずれます。落葉期(休眠期)に植えるのが基本で、寒冷地は厳寒期を避けて春寄りにします。
| 品種 | 糖度(目安) | 植え付け適期 | 収穫時期 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 富有(ふゆう) | 15〜18度 | 2月・3月・11月・12月 | 11月 | 完全甘柿の代表。日持ちが良く、1本でも実がつく。暖地〜中間地向き |
| 次郎(じろう) | 15〜17度 | 2月・3月・11月・12月 | 10月・11月 | 完全甘柿で果肉が硬めでコリコリした食感。富有より少し早く採れる |
| 太秋(たいしゅう) | 16〜19度 | 2月・3月・11月・12月 | 10月・11月 | 農研機構育成の極大果。サクサクした食感で糖度17度前後。富有より1〜2週早い |
| 禅寺丸(ぜんじまる) | 14〜17度 | 2月・3月・11月・12月 | 10月・11月 | 不完全甘柿で雄花がよく咲き、他品種の受粉樹として植えられる。ゴマが入ると甘い |
| 平核無(ひらたねなし) | 15〜18度 | 2月・3月・11月・12月 | 10月・11月 | 種なしの渋柿。焼酎やドライアイスで渋抜きすると濃厚。寒冷地でも育つ |
品種ごとの植え付け・収穫の時期
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9(今月) | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 富有(ふゆう) | ◯ | ◯ | ◎ | ◯ | ||||||||
| 次郎(じろう) | ◯ | ◯ | ● | ◎ | ◯ | |||||||
| 太秋(たいしゅう) | ◯ | ◯ | ● | ◎ | ◯ | |||||||
| 禅寺丸(ぜんじまる) | ◯ | ◯ | ● | ◎ | ◯ | |||||||
| 平核無(ひらたねなし) | ◯ | ◯ | ● | ◎ | ◯ |
◯ 植え付け● 収穫◎ 両方枠線=今月
カキの品種の選び方 糖度・受粉・地域で決める
甘柿と渋柿、さらに甘柿は完全甘柿と不完全甘柿に分かれます。中間地〜暖地で1本だけなら、渋抜き不要で1本で実がつく完全甘柿(富有・次郎・太秋)が確実です。サクサクした食感と糖度を追うなら太秋。寒冷地では甘柿が渋く残るので、渋柿(平核無)を植えて干し柿や渋抜きにするのが正解です。禅寺丸は雄花が多く、他品種の受粉樹として植えます。
カキが露地で無理なく育つのは中間地・暖地です。1日6時間以上の直射日光が必要で、鉢植えでも実がなります。
カキの植え付け時期と植え方
落葉期の11〜12月か2〜3月に植えます。直根が深く伸びるので、土を深く耕して排水を確保します。移植を嫌うので場所は最初に決め、地植えなら4m四方を確保。日当たりが悪いと実が落ちます。植え付け時に主幹を60〜70cmで切り戻すと低い位置から枝が出て、収穫の楽な樹になります。
カキの水やり 活着まで・夏・休眠期
地植えなら根づいた後はほぼ雨で足りますが、夏の日照りが2週間続くと実が落ちるので週1回たっぷり。鉢植えは夏に毎朝。実が肥大する8〜9月の水切れは実の小型化と落果に直結します。冬は乾いたら与える程度。
カキの肥料 元肥・追肥・お礼肥の時期
12〜1月に元肥(堆肥と緩効性肥料)、7月に追肥、収穫後の11月にお礼肥。肥料が多いと落果が増えるので、野菜の感覚で与えないこと。窒素過多は生理落果の原因になります。鉢植えは3月と7月の置き肥で足ります。
カキの剪定 時期と残す枝
12〜2月に行います。カキは枝先の芽に花芽をつけるので、枝先を全部切ると実がつきません。混み合った枝・内向きの枝・徒長枝を根元から間引き、残す枝の先端は切らないのが原則。樹高は3m以内に抑えます。結果枝は隔年で実をつけるので、実をつけた枝と休む枝を交互に残します。
カキの受粉と実つき 1本で実がなる
富有・次郎・太秋は単為結果性があり1本で実がつきますが、受粉樹(禅寺丸など)があると落果が減り種が入って大きくなります。カキは生理落果が多く、6〜7月に小さな実がたくさん落ちるのは正常です。7月上旬に葉15〜20枚に実1個まで摘果すると、大きく甘い実になり隔年結果も防げます。
カキの病害虫 必ず出るものと対策
ヘタムシ(カキノヘタムシガ)の幼虫が実のヘタから入り、8〜9月に実が黒くなって落ちます。6月と8月に幹の粗皮を削って越冬幼虫を減らします。ほかにカキノキマダラメイガ、イラガ(触ると激痛)、カイガラムシ。病気は炭疽病(実に黒い斑点)、落葉病。収穫前はカラスとハクビシンにも注意。
カキの収穫時期と糖度を上げるコツ
実全体がオレンジ色になり、ヘタの近くまで色が回ったら収穫です。富有は11月中旬以降、次郎・太秋は10月下旬から。木で長く置くほど甘くなりますが、完全甘柿でも寒さで果肉が柔らかくなります。ハサミでヘタの上の枝ごと切り、枝を短く落とします。渋柿は色づいたら採り、干し柿かアルコール・ドライアイスで渋抜きします。
カキの育て方 鉢植え・プランターのサイズと植え替え
12号以上の大鉢に1本。地植えより実は減りますが、鉢なら樹高2mで収穫できます。用土は赤玉土7:腐葉土3。3年に1回、冬に根を整理して植え替えます。鉢植えは水切れで落果しやすいので、夏は毎朝の水やりが欠かせません。
カキが実がならない・よくある失敗
「柿八年」のとおり、接ぎ木苗でも4〜6年は実がつきません。若木に実がついても6〜7月に全部落ちるのは正常で、樹が実を支えられる大きさになれば残ります。枝先を切って花芽を落とす、寒冷地で甘柿を植えて渋いまま、ヘタムシで実が全滅、が三大失敗です。
カキの保存と食べ方
完全甘柿は採ってすぐ食べられ、常温で1週間、ヘタを湿らせて冷蔵すると2〜3週間持ちます。硬い実が好きなら早めに、とろける食感が好きなら追熟させて。柔らかくなりすぎた実は冷凍して半解凍でシャーベットに。渋柿は皮をむいて干し柿にすると糖度が50度近くまで上がります。
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