果物の育て方一覧 / ブドウ
ブドウの育て方
難易度: やや難しい ・ 糖度 14〜23度(目安) ・ 初収穫まで2〜3年 ・ 鉢植え可 ・ 1本で実がなる ・ 植えどき 1月・2月・3月・11月・12月
ブドウ(ぶどう)はつる性果物に分類される果物で、難易度は「少し手がかかる」。1本で実がなり鉢植えでも本格的な房が採れる。糖度20度超の品種も家庭で狙える。糖度の目安は14〜23度で、品種によって差があり、デラウェアなら18〜23度まで狙えます。中間地では1月・2月・3月・11月・12月に植え付け、初収穫までの目安は2〜3年、収穫は7月・8月・9月・10月です。1本で実がなるので、苗木を選ぶ前に本数を決めておきます。このページでは、品種の選び方から植え付け・水やり・肥料・剪定・受粉・病害虫・収穫までを、ブドウに固有の数字と時期でまとめています。
ブドウの栽培カレンダー
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9(今月) | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ブドウ | ◯ | ◯ | ◯ | ● | ● | ● | ● | ◯ | ◯ |
◯ 植え付け● 収穫◎ 両方枠線=今月
中間地(関東平野部)基準の目安。植え付け1月・2月・3月・11月・12月、収穫7月・8月・9月・10月。寒冷地は春の作業が遅く、暖地は早くなります。
ブドウの品種と植え付け時期
同じブドウでも、品種で糖度・収穫時期・耐寒性が変わり、植え付け適期もずれます。落葉期(休眠期)に植えるのが基本で、寒冷地は厳寒期を避けて春寄りにします。
| 品種 | 糖度(目安) | 植え付け適期 | 収穫時期 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| デラウェア | 18〜23度 | 1月・2月・3月・11月・12月 | 7月・8月 | 小粒だが糖度が最も高い部類。病気に強く家庭向き。ジベレリン処理で種なしに |
| キャンベルアーリー | 14〜17度 | 1月・2月・3月・11月・12月 | 8月 | 耐寒性・耐病性が強く寒冷地向き。放任気味でも採れる |
| 巨峰 | 17〜20度 | 1月・2月・3月・11月・12月 | 8月・9月 | 大粒黒系の王道。樹勢が強く、摘粒と摘房で品質が決まる |
| ピオーネ | 16〜19度 | 1月・2月・3月・11月・12月 | 8月・9月 | 巨峰より大粒でさっぱり。種なし栽培が主流 |
| シャインマスカット | 18〜20度 | 1月・2月・3月・11月・12月 | 8月・9月・10月 | 皮ごと食べられ酸味が少ない。病気にやや弱く雨よけが要る |
品種ごとの植え付け・収穫の時期
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9(今月) | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| デラウェア | ◯ | ◯ | ◯ | ● | ● | ◯ | ◯ | |||||
| キャンベルアーリー | ◯ | ◯ | ◯ | ● | ◯ | ◯ | ||||||
| 巨峰 | ◯ | ◯ | ◯ | ● | ● | ◯ | ◯ | |||||
| ピオーネ | ◯ | ◯ | ◯ | ● | ● | ◯ | ◯ | |||||
| シャインマスカット | ◯ | ◯ | ◯ | ● | ● | ● | ◯ | ◯ |
◯ 植え付け● 収穫◎ 両方枠線=今月
ブドウの品種の選び方 糖度・受粉・地域で決める
家庭で最も失敗が少ないのは、病気に強く小粒で糖度が高いデラウェアと、耐寒性・耐病性のあるキャンベルアーリーです。大粒を狙うなら巨峰・ピオーネ、皮ごと食べるならシャインマスカット(雨よけと病気対策が必須)。すべて1本で実がなります。糖度はデラウェアが最も高くなりやすく、大粒品種は摘粒と摘房で糖度が決まります。
ブドウが露地で無理なく育つのは寒冷地・中間地・暖地です。1日6時間以上の直射日光が必要で、鉢植えでも実がなります。
ブドウの植え付け時期と植え方
落葉期の11〜3月に植えます(寒冷地は3月)。日当たりと水はけの良い場所に浅めに植えます。つるを支える棚・フェンス・オベリスクを植え付け前に用意し、地植えなら3m四方。植え付け時に充実した芽を2〜3個残して強く切り戻し、1本の太いつるを育てます。鉢植えは10号以上で行灯仕立てに。
ブドウの水やり 活着まで・夏・休眠期
地植えは根づけばほぼ雨で足り、乾燥に比較的強い果樹です。鉢植えは春から夏は毎朝、実が色づき始めたら控えめにすると糖度が上がります。収穫前の大雨は実割れと病気を招くので、鉢なら軒下へ。冬は乾いたら与える程度。
ブドウの肥料 元肥・追肥・お礼肥の時期
12〜1月に元肥、6月(開花後)に追肥、収穫後の9月にお礼肥。ブドウは肥料を多く与えると徒長して病気が出やすく、実の色づきも悪くなります。窒素控えめ、カリ多めの果樹用肥料を、他の果樹の半分程度に。
ブドウの剪定 時期と残す枝
1月中(遅くとも2月上旬)に行います。3月以降に切ると切り口から樹液が止まらなくなります。ブドウは今年伸びたつるの基部の芽に翌年の花がつくので、前年枝を2〜3芽(短梢)または5〜7芽(長梢)残して切り戻します。オベリスク仕立てなら主枝1本を巻き付け、側枝を毎年2芽で更新します。夏は伸びすぎたつるの先端を摘心し、脇芽を1枚残して切ります。
ブドウの受粉と実つき 1本で実がなる
自家結実性で1本で実がつき、風で受粉するので人工授粉も不要です。実を大きく甘くする作業は「房づくり」で、5月に1新梢1房に摘房し、花の房の先端3〜4cmだけを残す整房、実が大豆大になったら1房30〜35粒に摘粒します。種なしにしたいならジベレリン処理(開花時と2週間後)を行います。
ブドウの病害虫 必ず出るものと対策
病気が最大の敵で、黒とう病・べと病・晩腐病・灰色かび病が雨で広がります。雨よけ(ビニールの屋根)と袋かけ、芽吹き前の石灰硫黄合剤の散布が基本です。虫はブドウトラカミキリ、コガネムシ、スカシバ(幹に入る)、ハダニ。実が色づくとスズメバチとアリ、鳥が来るので袋と傘紙は必須です。
ブドウの収穫時期と糖度を上げるコツ
品種の色(デラウェア・巨峰は濃く、シャインマスカットは黄緑が黄色みを帯びる)に全体が染まり、房の軸が褐色に変わり、下の粒まで甘くなったら収穫です。房の先端の粒が最後に甘くなるので、先端を1粒食べて確かめます。追熟しないので木で完熟させます。ハサミで軸を切り、粒に触れないように持ちます。
ブドウの育て方 鉢植え・プランターのサイズと植え替え
10〜12号鉢に1本、行灯仕立てかオベリスクでつるを巻きます。用土は赤玉土7:腐葉土3。2年に1回、1月に根を整理して植え替え。鉢植えは房数を2〜4房に絞ると、地植えと同じ糖度になります。雨よけと移動ができる鉢植えは、実は地植えより品質が安定します。
ブドウが実がならない・よくある失敗
3月以降に剪定して樹液が止まらない、房を減らさずに小粒で甘くない、雨よけをせず病気で全滅、袋をかけずにスズメバチと鳥に取られる、の4つが定番です。植えて1年目は実をならせず樹を作り、2〜3年目から収穫するとその後が安定します。
ブドウの保存と食べ方
収穫後は冷蔵で1週間。房ごとではなく粒を軸から切り離してポリ袋に入れると長持ちします。粒を冷凍すると皮がするっとむけ、シャーベットとして食べられます。デラウェアはジュース・ジャム・干しブドウに。傷んだ粒だけ除けば果実酒にもできます。
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