果物の育て方一覧 / サクランボ
サクランボの育て方
難易度: やや難しい ・ 糖度 10〜20度(目安) ・ 初収穫まで3〜5年 ・ 鉢植え可 ・ 受粉樹が必要 ・ 植えどき 2月・3月・11月・12月
サクランボ(さくらんぼ)は落葉果樹に分類される果物で、難易度は「少し手がかかる」。涼しい地域で受粉樹と雨よけを用意できれば、糖度20度の佐藤錦も庭で採れる。糖度の目安は10〜20度で、品種によって差があり、佐藤錦なら16〜20度まで狙えます。中間地では2月・3月・11月・12月に植え付け、初収穫までの目安は3〜5年、収穫は5月・6月・7月です。受粉樹が必要ので、苗木を選ぶ前に本数を決めておきます。このページでは、品種の選び方から植え付け・水やり・肥料・剪定・受粉・病害虫・収穫までを、サクランボに固有の数字と時期でまとめています。
サクランボの栽培カレンダー
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9(今月) | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| サクランボ | ◯ | ◯ | ● | ● | ● | ◯ | ◯ |
◯ 植え付け● 収穫◎ 両方枠線=今月
中間地(関東平野部)基準の目安。植え付け2月・3月・11月・12月、収穫5月・6月・7月。寒冷地は春の作業が遅く、暖地は早くなります。
サクランボの品種と植え付け時期
同じサクランボでも、品種で糖度・収穫時期・耐寒性が変わり、植え付け適期もずれます。落葉期(休眠期)に植えるのが基本で、寒冷地は厳寒期を避けて春寄りにします。
| 品種 | 糖度(目安) | 植え付け適期 | 収穫時期 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 佐藤錦 | 16〜20度 | 2月・3月・11月・12月 | 6月 | 最高級の定番。ナポレオン・高砂などの受粉樹が必要。寒冷地〜中間地向き |
| 紅秀峰 | 18〜20度 | 2月・3月・11月・12月 | 6月・7月 | 佐藤錦より大玉で硬く日持ちする。糖度が高い。受粉樹が必要 |
| ナポレオン | 14〜17度 | 2月・3月・11月・12月 | 6月・7月 | 佐藤錦の受粉樹として定番。酸味があり加工向き |
| 高砂 | 14〜16度 | 2月・3月・11月・12月 | 6月 | 早生で佐藤錦と相互受粉できる。やや小玉 |
| 暖地桜桃 | 10〜13度 | 2月・3月・11月・12月 | 5月 | 中国系の別種。1本で実がなり暖地でも育つ。小粒で酸味が強い |
品種ごとの植え付け・収穫の時期
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9(今月) | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 佐藤錦 | ◯ | ◯ | ● | ◯ | ◯ | |||||||
| 紅秀峰 | ◯ | ◯ | ● | ● | ◯ | ◯ | ||||||
| ナポレオン | ◯ | ◯ | ● | ● | ◯ | ◯ | ||||||
| 高砂 | ◯ | ◯ | ● | ◯ | ◯ | |||||||
| 暖地桜桃 | ◯ | ◯ | ● | ◯ | ◯ |
◯ 植え付け● 収穫◎ 両方枠線=今月
サクランボの品種の選び方 糖度・受粉・地域で決める
サクランボは自家不和合性で、相性の良い2品種が必須です。佐藤錦にはナポレオン・高砂・紅秀峰を組み合わせるのが定番。糖度と日持ちを追うなら紅秀峰。暖地で1本だけ楽しむなら、別種で自家結実性のある暖地桜桃(小粒・酸味強め)が現実的です。中間地の平野部では夏の暑さと梅雨で佐藤錦系は難しく、鉢植えで雨よけと移動ができる環境が向きます。
サクランボが露地で無理なく育つのは寒冷地・中間地です。1日6時間以上の直射日光が必要で、鉢植えでも実がなります。
サクランボの植え付け時期と植え方
落葉期の11〜12月か2〜3月に植えます。冷涼で雨の少ない気候を好み、夏の高温多湿と梅雨の雨が苦手です。水はけの良い場所に高植えにし、風通しを確保します。2品種を3m以内に。樹勢が強く5m以上になるので、植え付け時に主幹を60cmで切り戻します。鉢植えなら10〜12号に2品種。
サクランボの水やり 活着まで・夏・休眠期
過湿を嫌うので、地植えは根づけばほぼ雨で足ります。鉢植えは春から夏は毎朝、ただし受け皿の水は捨てます。収穫直前(5〜6月)の雨で実が割れるので、鉢は軒下か雨よけの下に。冬は乾いたら与える程度。
サクランボの肥料 元肥・追肥・お礼肥の時期
11〜12月に元肥、収穫後の7月にお礼肥、9月に秋肥。肥料は控えめで、窒素が多いと徒長して花芽がつきません。果樹用肥料をモモの半分程度に。鉢植えは2月と7月の置き肥で足ります。実がついた年の7月のお礼肥を抜くと、翌年の花芽が減って隔年結果になります。
サクランボの剪定 時期と残す枝
12〜2月に行います。サクランボは短果枝(花束状短果枝)に花芽をつけ、数年同じ枝に実をつけ続けます。徒長枝と混み合った枝を根元から間引き、短果枝を傷つけないようにします。切り口から病気(胴枯れ病)が入りやすいので、太い枝を切ったら癒合剤を必ず塗ります。夏(7月)に徒長枝を切ると翌年の花芽が増えます。
サクランボの受粉と実つき 受粉樹が必要
4月上旬の開花期に、受粉樹の花粉を筆で1花ずつつける人工授粉をします。虫任せでは結実が不安定です。実がついたら1花束に3〜4果を残して摘果。若木は樹勢が強く花が咲いても実が落ちやすいので、3〜4年目から本格的に結実すると考えます。
サクランボの病害虫 必ず出るものと対策
灰星病(実が腐って灰色のかびが出る)と胴枯れ病(枝から樹液が出て枯れる)が二大病気で、雨よけと風通しで防ぎます。虫はアブラムシ・コスカシバ・カイガラムシ・ハマキムシ。そして鳥。色づき始めた実は数日でヒヨドリとムクドリに食べ尽くされるので、必ず防鳥ネットをかけます。
サクランボの収穫時期と糖度を上げるコツ
6月、実全体が濃い赤(紅秀峰は暗赤色)になり、軸を持って引くとポロッと取れる状態で収穫します。色づいてから3〜4日待つと糖度が上がりますが、鳥と雨との競争になります。軸をつけたまま採ると日持ちします。朝の涼しいうちに、実を強くつかまないように。
サクランボの育て方 鉢植え・プランターのサイズと植え替え
10〜12号鉢に2品種を並べます。用土は赤玉土6:腐葉土3:軽石1で水はけ重視。2〜3年ごとに冬に植え替え。鉢植えは収穫前に雨よけの下へ移せるので、中間地・暖地では地植えより成功率が上がります。夏は午後に日陰になる場所へ。
サクランボが実がならない・よくある失敗
1本だけ植えて実がつかない、暖地で佐藤錦を植えて夏バテ、収穫直前の雨で実割れ、鳥に全部食べられる、の4つが定番です。植えて3年は実が少ないのも正常。中間地の平野部では「鉢植え+雨よけ+防鳥ネット+人工授粉」のすべてが要ると考えてください。
サクランボの保存と食べ方
収穫後は冷蔵で2〜3日が限度。水洗いは食べる直前に。まとめて採れたら種を抜いて冷凍し、シャーベットやスムージーに。ナポレオンなど酸味のある品種はジャムやコンポート、サワーチェリー風に加工すると持ち味が出ます。
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