果物の育て方一覧 / モモ
モモの育て方
難易度: やや難しい ・ 糖度 11〜17度(目安) ・ 初収穫まで2〜3年 ・ 鉢植え可 ・ 1本で実がなる ・ 植えどき 2月・3月・11月・12月
モモ(もも)は落葉果樹に分類される果物で、難易度は「少し手がかかる」。植えて2〜3年で実がなり、多くの品種が1本で結実。完熟を木で待てるのは自家栽培だけ。糖度の目安は11〜17度で、品種によって差があり、川中島白桃なら13〜17度まで狙えます。中間地では2月・3月・11月・12月に植え付け、初収穫までの目安は2〜3年、収穫は6月・7月・8月です。1本で実がなるので、苗木を選ぶ前に本数を決めておきます。このページでは、品種の選び方から植え付け・水やり・肥料・剪定・受粉・病害虫・収穫までを、モモに固有の数字と時期でまとめています。
モモの栽培カレンダー
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9(今月) | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| モモ | ◯ | ◯ | ● | ● | ● | ◯ | ◯ |
◯ 植え付け● 収穫◎ 両方枠線=今月
中間地(関東平野部)基準の目安。植え付け2月・3月・11月・12月、収穫6月・7月・8月。寒冷地は春の作業が遅く、暖地は早くなります。
モモの品種と植え付け時期
同じモモでも、品種で糖度・収穫時期・耐寒性が変わり、植え付け適期もずれます。落葉期(休眠期)に植えるのが基本で、寒冷地は厳寒期を避けて春寄りにします。
| 品種 | 糖度(目安) | 植え付け適期 | 収穫時期 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 日川白鳳 | 11〜13度 | 2月・3月・11月・12月 | 6月・7月 | 極早生で梅雨明け前に採れる。雨の影響を受けにくい。1本で実がなる |
| 白鳳 | 11〜14度 | 2月・3月・11月・12月 | 7月 | 早生の定番。酸味が少なく多汁。自家結実性あり |
| あかつき | 12〜15度 | 2月・3月・11月・12月 | 7月・8月 | 白桃×白鳳。糖度が高く日持ちも良い。生産量が最も多い。1本で実がなる |
| 川中島白桃 | 13〜17度 | 2月・3月・11月・12月 | 8月 | 晩生の大玉で糖度が高く硬め。花粉が少ないので受粉樹(あかつき等)を近くに |
| 黄金桃 | 13〜16度 | 2月・3月・11月・12月 | 8月 | 黄肉で濃厚。晩生。花粉があり1本で実がなる |
品種ごとの植え付け・収穫の時期
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9(今月) | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 日川白鳳 | ◯ | ◯ | ● | ● | ◯ | ◯ | ||||||
| 白鳳 | ◯ | ◯ | ● | ◯ | ◯ | |||||||
| あかつき | ◯ | ◯ | ● | ● | ◯ | ◯ | ||||||
| 川中島白桃 | ◯ | ◯ | ● | ◯ | ◯ | |||||||
| 黄金桃 | ◯ | ◯ | ● | ◯ | ◯ |
◯ 植え付け● 収穫◎ 両方枠線=今月
モモの品種の選び方 糖度・受粉・地域で決める
収穫期と受粉性で選びます。梅雨明け前に採れて雨の害が少ない極早生の日川白鳳、定番の白鳳・あかつき(どちらも1本で実がなる)、糖度と大きさを狙う晩生の川中島白桃(花粉が少ないので受粉樹があると安心)、黄肉が好みなら黄金桃。中間地で1本なら、生産量が最も多く失敗の少ないあかつきが無難です。
モモが露地で無理なく育つのは寒冷地・中間地・暖地です。1日6時間以上の直射日光が必要で、鉢植えでも実がなります。
モモの植え付け時期と植え方
落葉期の11〜12月か2〜3月に植えます。モモは過湿に極端に弱く、水はけの悪い場所では根腐れして数年で枯れます。少し高めに植えるか、盛り土をして排水を確保します。日当たり最優先で、地植えは3m四方。植え付け時に主幹を50〜60cmで切り戻し、低い位置から3本の主枝を出す「開心自然形」にすると収穫が楽です。
モモの水やり 活着まで・夏・休眠期
地植えは根づけばほぼ雨で足り、むしろ過湿に注意します。実が肥大する6〜7月に乾燥が続くときだけ週1回。鉢植えは夏に毎朝、ただし受け皿の水は捨てます。収穫直前の大雨は実割れと味の薄まりを招くので、鉢なら軒下へ移動します。
モモの肥料 元肥・追肥・お礼肥の時期
11〜12月に元肥、収穫後の8月にお礼肥、翌年に向けた9月の秋肥。モモは肥料を多く必要としません。とくに窒素が多いと枝が暴れ、実の色づきと糖度が落ちます。果樹用肥料を控えめに。堆肥を冬にすき込んで土をふかふかに保つ方が効きます。
モモの剪定 時期と残す枝
12〜2月に行います。モモは前年に伸びた枝(結果枝)に実をつけ、長すぎる徒長枝には実がつきません。30〜50cmの中くらいの枝を残し、徒長枝と混み合った枝を根元から間引きます。樹の内部に光を入れないと内側の枝が枯れ上がるので、開心自然形で中央を開けます。切り口には癒合剤を塗ります(病気が入りやすい)。
モモの受粉と実つき 1本で実がなる
白鳳・あかつき・日川白鳳は自家結実性があり1本で実がつきます。川中島白桃など花粉の少ない品種は受粉樹が必要です。花はたくさん咲くので、5月に実が親指大になったら葉20〜25枚に1個、最終的に1枝2〜3果まで摘果します。摘果を怠ると小さく甘くない実ばかりになります。摘果後すぐ袋かけを。
モモの病害虫 必ず出るものと対策
縮葉病(春に葉が赤く縮れる)は芽吹き前の2〜3月に石灰硫黄合剤を散布しないと必ず出ます。灰星病(実が腐る)は袋かけと雨よけで防ぎます。虫はシンクイムシ(実の中に入る)・アブラムシ・コスカシバ(幹に入る)・カイガラムシ。家庭では6月の摘果後の袋かけが最も効果の高い対策です。
モモの収穫時期と糖度を上げるコツ
袋の上から触って柔らかさを確かめ、収穫の1週間前に袋を外して色づかせます。果梗の周りの地色が緑から白〜クリーム色に変わり、香りが立ったころが完熟です。手のひらで包んで軽くひねると取れます。木で完熟させたモモは市販品より糖度が2〜3度高くなりますが、日持ちは2日です。朝の涼しいうちに収穫します。
モモの育て方 鉢植え・プランターのサイズと植え替え
12号以上の大鉢に1本。地植えより小さいものの、2〜3年目から数個〜十数個採れます。用土は赤玉土6:腐葉土3:軽石1で水はけ重視。2〜3年ごとに冬に根を整理して植え替え。鉢なら収穫直前に軒下へ移して雨を避けられるのが最大の利点です。
モモが実がならない・よくある失敗
水はけの悪い場所に植えて根腐れ、縮葉病の防除を忘れて春に葉が落ちる、摘果しないで小玉ばかり、袋かけしないで虫食い、が定番です。若木は樹勢が強く、植えて2年目に実をならせすぎると枝が伸びず翌年から不作になります。モモは寿命が15〜20年と短いので、10年目以降は更新も考えます。
モモの保存と食べ方
完熟果は常温で1〜2日、冷蔵なら2〜3日。食べる2〜3時間前に冷やすのが最もおいしい食べ方です。硬めの実は常温で追熟させます。傷ものや小玉はコンポート・ジャム・ピューレにして冷凍。皮ごと凍らせてすりおろすとシャーベットになります。
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